もっと自由に開放的に! 【スキップフロア】について知っておきたいこと

2022.12.10

もっと自由に開放的に! 【スキップフロア】について知っておきたいこと

「個性的でオシャレな家にしたい」「狭くても開放的な家にしたい」。こんなご希望を持っている方はいらっしゃいますか? そんな方におすすめなのがスキップフロアです。近年かなり注目されている間取りですので、一度は聞いたことがあったり、今まさに検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は【スキップフロアについて知っておきたいこと】と題して、スキップフロアの特徴とメリット&デメリットについて解説していこうと思います。ちなみにですが、スキップフロアは「ステップフロア」や「小上がり」と呼ばれることもありますよ。では、いってみましょう!!

そもそも【スキップフロア】って何?

まずはスキップフロアの簡単な説明から。スキップフロアとは、1階と2階の間にある中間階のことを指します。つまり、1階から2階の間に別の高さの床を作ることです。ひとつのフロアに数段ほどの階段を作り、段差の高低差を生み出すことでスキップフロアの間取りを構築していきます。これにより効率的に床面積を増やすことができるため、空間を広く、自由に使えるようになり、部屋や収納スペースを多く設けることができるんです。

 一般的な間取りは横に空間を活用しますが、スキップフロアは“縦の空間”を有効活用するイメージですね。空間を横に分ける間取りでは、部屋と部屋の間に壁や廊下を設けるのが一般的。しかし、スキップフロアなら廊下を作る必要がなく、段差で空間を区切るため、壁や扉の数もかなり少なくなります。ですので「開放感を重視したい」「遊び心のある空間を作りたい」という方はスキップフロアの導入はぴったりです。また、狭い土地や傾斜地に家を建てる場合に向いている間取りだと言われています。

スキップフロアのメリット&デメリット

続いて、スキップフロアのメリット&デメリットについて見ていきましょう。

スキップフロアのメリット

狭い土地でも空間を広く使える

これが一番のメリットと言っても良いかもしれません。スキップフロアを活用することで、限られた空間をできるだけ広く使えるようになります。前述した通り、廊下や壁、扉といった横の区切りを最小限に抑えられるからですね。視線を遮るものが少なく、フロア全体を緩やかなつながりのある空間として維持できるため、広々と開放感のある家づくりを実現できますよ。吹き抜けと一緒に組み合わせれば、より開放的な空間を感じることができます。土地や家が狭い場合は特におすすめです♪ 

家族とのコミュニケーションを取りやすい

一般的な間取りだと、書斎、子ども部屋、寝室などがしっかり区切られているため、誰が・どこで・何をしているのかがなかなか把握しきれませんよね。一方でスキップフロアなら、部屋同士、空間同士が緩やかにつながっており、視線を遮るものが少ないので、家のどこにいても家族の気配を確認しやすくなります。例えば、掃除や料理をしながらでも、お子さんが遊んでいる様子を簡単に確かめることができるので安心ですし、自然と家族間のコミュニケーションが取りやすくなるんですね。

個性的で遊び心あふれる空間になる

ひとつのフロアにさまざまなスペースが存在し、それが階段の段差で区切られているのがスキップフロアです。これにより空間に立体感が生まれるんですよね。

さらに、スキップフロアの間取りはスペースごとに床や天井の高さが異なるので、個性的で遊び心あふれる空間になりやすいんです。訪れたゲストからも「わぁ! オシャレ!!」ときっと言ってもらえることでしょう。

風通しと日当りが抜群!

 壁や扉が少なく、空間がつながっていることで、風通しや日当りが良いのもスキップフロアのメリットです。ポイントとなるのは窓の位置。適切な箇所に窓を設置することで、換気がとっても楽になったり、採光の面でも有効的に働きます。また、スキップフロアの段差の取り方も大切ですよ。段差の高低をしっかり計算した上で設けることで、日光が当たりにくい北側のスペースにもフロアとフロアの間からしっかり光を届かせることができるようになります。

デッドスペースを減らすことができる

部屋や収納スペースを自由に増やせるのもスキップフロアの強みです。一般的な間取りで生まれがちなデッドスペースを極力減らすことができるんですよね。例えば、あるフロアを高くすれば、その床下スペースをちょっとした作業スペースや収納スペースに活用できたりします。空間を無駄なく有効活用したいなら、スキップフロアはうってつけです! 

スキップフロアのデメリット

× 空調効率が悪い

諸刃の剣と言えるデメリットです。スキップフロアの間取りはとっても開放的な反面、空間の通気性が良過ぎるために、冷暖房が効きにくいというデメリットがあります。一般的な間取りに比べて光熱費がかさむかもしれませんので注意が必要ですね。また、家の機密性や断熱性についてもしっかり確認した上でスキップフロアの導入を検討していきましょう。

× 防音性が低い

空調効率と同じ理由で、防音性の低さもデメリットのひとつだと言われています。大きな空間がほとんどひとつづきのような状態になりますので、当然と言えば当然ですね。少し音をたてただけで、空間全体に響いてしまうこともあるようです。家族の気配をつねに感じられるという点ではメリットですが、一人ひとりのプライバシーの面を考えるとちょっとマイナスですね。スキップフロアを採用する際は、防音性の工夫についてもしっかり考慮する必要があります。

× バリアフリーじゃない

家づくりにおいてすっかり定着したバリアフリーという考え方。「できる限り空間をフラットに」というのがバリアフリー住宅の基本なのですが、スキップフロアの間取りというのは「あえて段差を増やす」という構造ですので、真逆となります。若いうちはあまり段差が気にならないかもしれませんが、家は何十年と住むものですよね。年齢を重ね、足腰の機能が衰えるにつれて「段差のない家の方が住みやすいな」と感じるかもしれません。長い目でみた快適な住まいを考えると、スキップフロアが最適ではないケースがあることも頭に入れておきましょう。

× コストが高くなる

これも仕方のないことですが、一般的な間取りの家と比べると手間や材料が多く必要になるのがスキップフロアだと言われています。ということは、その分、建築コストが高くなる傾向にあるということです。

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以上、スキップフロアの特徴とメリット&デメリットについて解説してきました。スキップフロアの間取りというのは、とってもオシャレで個性的、かつ機能面も充実しているので、特に完全注文住宅においては年々人気が上がっています。しかし、安易にスキップフロアを採用してしまったために「実際に住んでみたら使い勝手が悪い」と思われる方も少なくないようです。その理由のひとつとしてあげられるのは、設計士(建築家)の腕だと言われています。快適なスキップフロアの間取りを構築するためには、“縦の空間”を活用する必要があります。つまり、空間を把握する高い能力と建築に関する豊富な知識、そして何よりスキップフロアの間取りに数多く関わってきたという経験値が求められるんですね。 

「じゃあ、ARRCHはどうなの?」…ですか? お任せください! そんなお声を待っていました(笑)。ARRCHの完全注文住宅を手掛けている建築家さんたちは、まぎれもないプロフェッショナルばかりです。あなたとあなたのご家族の“らしさ”をとことん追求しながら、必ずご満足いただけるような設計を進めてまいります(ARRCHの建築家についてはコチラをご覧ください → https://www.arrch.net/architect )。スキップフロアの間取りに限らず、家づくりに関するどんなことでも構いません。まずはお気軽にARRCHにご相談くださいね♪ それではまた次回のコラムでお会いしましょう♪♪♪