2022.12.08
今なお終息の道筋がはっきりしない新型コロナウイルス感染症の拡大。私たちの生活スタイルはここ1〜2年で大きく変化しましたよね。家づくりに関しても新型コロナの影響によって、新しい価値観が生まれています。そのひとつが「働くスペースがほしい」です。
今やすっかり定着しつつあるテレワーク(在宅勤務)という働き方。今後ますます普及していくことが予測されていることで、注文住宅の間取りを考える際にワークスペースの確保を求める方が増えてきています。そこで今回は、【テレワークを意識した家づくり】について、いろいろな情報をお伝えしていこうと思います。
以前ご紹介した書斎に関するコラム(https://www.arrch.net/column/1869/)も参考になると思いますので、気になる方は併せてご覧くださいね♪
流行っているからとか漠然とした気持ちでワークスペースを確保するのはあまりおすすめできません。せっかく設けても使い勝手が悪かったり、結局使わずに物置きスペースになってしまうケースが少なくないからです。まずは「ワークスペースをつくったらそこに何を置くのか? どのくらいのスペースが必要なのか?」を具体的にイメージするところからはじめてみましょう。
・仕事道具はどのくらいあるか?
・書類などの収納スペースはどうするか?
・パソコンなどのOA機器はどう設置するか?
…といった具合ですね。さらに、必要なコンセントの数や位置、大切な書類などのセキュリティ面、換気や日当りについても考えていくことで、最低どのくらいの広さが必要なのか?間取りのどこに設けるのがベストなのか? などがだんだんとわかってきます。最近はオンライン会議も増えていますので、カメラに映る背景の雰囲気や生活音の漏れになどにも注目してみてくださいね。
どんなに「テレワークがしやすい家」を求めていても、建てるのはオフィスではなく、あくまで家族のための住宅です。ですので、家族みんながプライベートな時間をゆったり過ごせる空間の快適さや使いやすさというのが最優先事項となります。その中で、仕事や作業に集中できるスペースを確保していくことが重要となります。また、ワークスペースを考える際に大切なのは「いかにオンとオフを切り替えられるか?」だと言われています。仕事の内容やスタイル、考え方や希望によっても変わってきますが、オン・オフの切り替えがスムーズなワークスペースを確保することによって、持続可能なテレワークを実現できる住空間が完成するようです。
それではワークスペースのタイプにはどのようなものがあるのでしょうか? 大きく分けて以下の3つが考えられます。
リビングや廊下などの一角にカウンターやデスクを設けるのがオープンタイプのワークスペース。じっくり集中したいという方には向いていませんが、家族と同じ空間でゆったり作業したい方には最適です。家事コーナーや子どもの勉強スペースなど、家族共用スペースとしても活用できます。
普段の生活空間と完全に分離させる個室タイプのワークスペースです。オン・オフの切り替えが明確になるので、誰にも邪魔されることなく、仕事に集中することができます。閉じこもって家族とのコミュニケーションんがおろそかになるなどのデメリットが考えられますが、作業や一人の時間を満喫したい方にはおすすめです。個室ですので、将来、ワークスペース以外の用途に変更することも視野に入れてみてください。
個室の確保が難しい方におすすめなのが、半個室タイプのワークスペースです。家族の気配を感じながらも、ある程度仕事に集中できる環境が整います。デッドスペースを活用して設けるケースが多いので、建物全体の間取りと相談しながら広さや場所を考えていきましょう。
とにかく集中したいのなら、個室型の書斎を設けるのが一番でしょうし、せっかくの在宅ワークなので「家族の気配も感じながら」というのであれば、半個室やオープンスペースがおすすめです。「家事の隙間時間にも働けるように」「子どもの勉強スペースとしても活用したい」など、それぞれの生活スタイルから逆算した上で考えていくと、理想に近いカタチのワークスペース像が見えてきます。
オープンタイプ&半個室タイプ 代表的な3つのタイプをご紹介しましたが、その中でオープンタイプと半個室タイプについては、家のさまざまなスペースに設置できる可能性があります。ここではオープンタイプ&半個室タイプの人気の設置場所についてご紹介していきます。
特にリビング階段下はワークスペースを設けるのにうってつけです。カウンターと収納を設ければオープンタイプに、ちょっとした仕切りを付ければ半個室にすることができます。リビングやキッチンにいる家族とつながりながら仕事に取り組むことができますし、生活動線に近いので家事との両立もスムーズに行うことができます。
スキップフロアをワークスペースにする方も増えています。ちょっとしたテーブルや収納スペースを設けるだけで、のびのびと仕事ができる空間に早変わり!スキップフロアという開放的かつ独立したスペースにあるので、ある程度の住み分けが生まれ、オープンタイプよりは仕事に集中しやすい環境だと言えます。
普段は人が行き来するための廊下ですが、その一角にテーブルなどを設置することで、シンプルなワークスペースが生み出されます。窓や壁面に向けて設置するなど、視線が生活空間に向かないようにつくることができれば、オープンタイプでありながら半個室的な空間に近づける可能性があります。
キッチン横のパントリー(食品庫)やウォークインクローゼットの一角を活用して、ワークスペースをつくる方もいらっしゃいます。家事の隙間で仕事をしたい方や一時的なテレワークが多い方におすすめです。
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以上、【テレワークを意識した家づくり】について一緒に学んでいきました。冒頭でも述べましたが、まだまだ新型コロナウイルス感染症の拡大は予測がつかない状況です。ということは、これから注文住宅を建てる方の多くが、住みやすさだけでなく、働きやすさといった部分も求められることが予想されます。私たちARRCHとしても、そんな時代の流れをしっかり捉えながら、お客様とともに、ウィズコロナ、アフターコロナでの「新しい生活様式」を前提にした完全注文住宅づくりに邁進していきます!