2023.02.27
家族の誰もが毎日使用する空間。それがトイレですよね。自分たちらしい、オシャレな注文住宅の家づくりを進めるにあたっても「トイレにだって手抜きせずにこだわりたい」という方が多くいらっしゃいます。
トイレは、家の中で最もプライベートな空間とも言えますので、おしゃれなのはもちろんのこと、落ち着けて、快適なトイレに仕上げていきたいものです。
ということで、今回のテーマは「おしゃれなトイレ空間の作り方」。一緒にそのポイントについて学んでいきましょう♪
「おしゃれなトイレ空間の作り方」でまずお伝えしたいのが、トイレ本体のタイプです。トイレにはさまざまな種類がありますが、大きく分けると3つに分類されるのをご存知ですか? それが「タンクと便座の組み合わせタイプ」「タンク一体型タイプ」、そして「タンクレスタイプ」です(和式トイレもありますが、流石に時代遅れの感があるのでここでは省きます)。
中でも“おしゃれ感”という面でダントツと言えるのがタンクレスタイプのトイレ。その名の通り、便器を洗浄する際の水を貯めるタンクがないタイプのトイレのことです。では、ここでもう少し詳しく、タンクレスタイプのトイレについて学んでいきましょう。
【タンクレストイレのメリット・デメリットとは】
【メリット】
■ デザイン性が高く、省スペースに収まる
タンクレストイレはタンクがないため、タンク式のトイレに比べてひとまわり小さいのが特徴です。そのため、省スペースでもすっきり設置できるというメリットがあります。特に、高さと奥行きはタンク式と比べると約10〜20cmほどコンパクトになります。さらに、タンクレストイレは従来のトイレのイメージを覆すようなスタイリッシュな形状のものが多いなど、その高いデザイン性も人気の理由です。
■ 節水効果が高い
タンク式のトイレは1回の便器洗浄に約13リットルもの水が使われているそうです。一方でタンクレストイレの場合は、1回の便器洗浄で約3.3リットルほどしか水を使用しません。つまり、タンク式と比べて1/3以下の水量で洗浄することができるんです。節水効果はもちろんのこと、年間の水道代でも大きな差が出てきそうですね。
■ 掃除がラク
いくらおしゃれなトイレが完成しても、黒ずみや水垢などが目立ってしまっては本末転倒です。その点、タンクレストイレは、掃除のしやすさという面でもかなり優秀。設計段階から「汚れにくさ」という部分にフォーカスを当てて作られていますので、従来型の陶器よりもより汚れのつきにくい新素材を採用している場合が多く、継ぎ目や隙間、段差など、汚れやすい部分を極力排除したデザイン形状になっています。ちょっとしたところですが、家事ラクに貢献してくれますよ。
【デメリット】
× 水圧が弱い
タンクレストイレの最大のデメリットかもしれません。タンクレストイレは水道直結型で水を流す仕組みなので、タンク式に比べて水圧が弱く、水の流れが悪くなったり、詰まってしまうケースが考えられます。特に建物の2階にタンクレストイレを設置した場合、より水を流す力が弱くなる傾向にあるので注意が必要です。
× 停電や災害時に水を流せなくなる
今あるほとんどのタンクレストイレは電気を使って水が流れるようになっています。ですので、停電時や災害時になると自動で水が流れなくなるケースが考えられます。
× 手洗い管が付いていない
タンク式のトイレのほとんどはタンクの上に手洗い管が付いていますよね? しかし、タンクレストイレには基本的には手洗い管が付きません。「トイレの後には手洗い」というのが慣例化されている日本において、これは意外と大きな問題です。タンクレストイレを採用するのではれば、トイレスペースに別途、手洗いカウンターなどを設置する必要があります。
次に、おしゃれなトイレ空間を作るうえで収納について考慮するポイントは、以下のようなものがあります。
トイレには、トイレットペーパーやトイレブラシ、掃除用品など、さまざまなものが置かれます。そのため、収納場所を決めておくことが重要です。収納場所を決めておけば、トイレが散らかりにくくなり、おしゃれに見えるようになります。
トイレの収納家具は、トイレのサイズやデザインに合わせて選ぶことが重要です。トイレが狭い場合は、コンパクトな収納家具を選ぶようにしましょう。また、トイレのデザインに合った収納家具を選ぶことで、おしゃれな空間を演出することができます。
トイレの収納家具は、同じデザインで統一するとおしゃれに見えるようになります。収納家具の色や素材を統一することで、トイレがよりまとまりのある空間になります。
トイレは、水回りなので汚れがつきやすいです。そのため、収納家具は清潔に保つようにしましょう。収納家具は、こまめに掃除をして、汚れが固着しないようにしましょう。
タンクレストイレは掃除のしやすい点でメリットだと先に紹介しましたが、このほかにも
おしゃれなトイレ空間を作るうえで清掃のしやすさについて考慮するポイントは、以下のようなものがあります。
・水はねを防ぐ
トイレは、水はねしやすい場所です。そのため、水はねを防ぐように工夫しましょう。水はねを防ぐためには、トイレマットを敷いたり、壁にタイルシートを貼ったりするなどの方法があります。
・汚れが目立たない色を選ぶ
トイレは、汚れが目立ちやすい場所です。そのため、汚れが目立たない色を選ぶようにしましょう。汚れが目立たない色としては、白やクリーム色などがあります。
・掃除しやすい素材、機能性素材を選ぶ
トイレの素材は、掃除しやすいものを選ぶようにしましょう。
汚れが目立たない、掃除しやすい素材についてトイレ空間の印象を大きく左右する壁紙について次に紹介いたします。
「トイレくらいは奇抜な壁紙を選んでみたい」「トイレ内装だけは他とは違ったテイストにしたい」といった声を耳にします。もちろん、それはそれで家づくりの楽しみですし、個性的なトイレというのもまた、その家の特徴だったり、その人らしさにつながっていきます。ここでは、トイレの雰囲気を大きく左右するであろうトイレの壁紙選びについていくつかポイントをあげていきます。
◆ 柄の強い壁紙には注意
大前提として忘れてはいけないのは「トイレは広くない」ということです。家の中でも1、2を争うコンパクトな空間ですので、あまりにもド派手で柄の主張などが強いデザインの壁紙を選んでしまうのは考えもの。空間に圧迫感が生まれ、狭く、窮屈な印象になってしまいます。また、壁面だけを派手にして、床や天井には手を加えないとなると、全体的にチグハグなビジュアルになってしまいます。
ですので、無難なところで言えば、トイレの壁紙は落ち着きのあるカラーを選ぶことをおすすめします(落ち着いた色合いでもおしゃれ感は演出できます!)。白、ベージュ、淡いグレー、水色といったカラーを採用することで、シンプルだけどスタイリッシュ、そして清潔感溢れるトイレになります。
◆ 機能性の高い壁紙を選ぼう
トイレはどうしても汚れやすい場所です。ですので、壁紙のデザインはもちろんですが、プラスして、汚れ防止、カビ防止、消臭機能、マイナスイオン発生など、機能性のある素材の壁紙の使用も検討してみてください。壁紙表面にラミネート加工が施されているだけでも、汚れが付きにくく、簡単なお手入れだけでトイレを清潔に保つことができます。おすすめは光触媒の機能がある壁紙で、半永久的な消臭効果などが期待できます。ぜひいろいろなサンプルなどを比べたり、担当者と相談をして、トイレの壁紙選びを進めていってください。
最後に、トイレのインテリアについてのワンポイントアドバイスです。前述した通り、トイレというのはとてもコンパクトな空間なのですが、その中に、トイレ本体、手洗いスペース、トイレットペーパーや掃除道具などの収納するスペース、趣味で集めているアイテムを並べる飾り棚…などなど、さまざまな要素を詰め込む必要がありますよね。すると、どうしてもおしゃれとはほど遠いゴチャゴチャと生活感溢れる印象になりがちです。
そのような事態を防ぐためのひとつの方法として、細かなアイテムの選び方があげられます。例えば、掃除用のブラシもデザイン性の高いものにする、ペーパーホルダーをおしゃれなものにする…といった具合です。このように、トイレ本体や壁紙以外の部分でもちょっとしたこだわりを見せることで、おしゃれなトイレ空間に近づいていきます。また、トイレの収納家具を同じデザインで統一するとおしゃれに見えるようになります。収納家具の色や素材を統一することで、トイレがよりまとまりのある空間になります。
加えて、トイレに観葉植物を置くのもおすすめです。小さな植物をひとつ置くだけでも、空間の雰囲気がパッと明るくなりますよ。日光が当たらない場所ですので、フェイクグリーンでもOKです。フェイクグリーンの中には抗菌効果や消臭効果のあるアイテムもありますからね。そのほかには、趣味で集めている雑貨を並べてみたり、デザイン性の高いカレンダーや時計、お気に入りの絵画やポスター、家族の思い出の写真などを飾ってみるのも良いかもしれませんね。
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以上、今回は「おしゃれなトイレ空間の作り方」について、そのポイントをいくつかピックアップしてみました。トイレは生活する上でなくてはならない空間ですので、他の間取り同様、自分たちのこだわりをしっかり表現しながら、おしゃれかつ快適なトイレ空間を目指していきたいものです。毎日使用する家族以外にも、遊びに来た親類やお友だちから「トイレまでこだわってるんだね」なんて言われたらとってもうれしいですからね。それではまた次回のコラムでお会いしましょう♪
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